こんにちは!
教養派アート入門メディア『3L museum』を運営している、白くま館長(@3Lmuseum)です。
せっかく美術館や展示会に足を運んでアートに触れてみたはいいものの、「なんだかしっくりこない……」「全然好みじゃなかった」なんて感想を抱くことも考えられます。
今回は、自分に響くようなアートに出会えなかった時の考え方を提案していきたいと思います。
響くアートに出会えなかったら、もう打つ手がないようなイメージですが、そんなことはありません。考えようによっては、自分の好みを知ることができるプラスな機会でもあるのです。
マイナスな感情に行き着いた時には、逆に考えて自分に有益な情報に変えてしまいましょう!
・響くアートと出会えなかった時の考え方
・アートが響かない原因と解決策
どうして好きではなかったのかを考えてみる
「さっきの展示、あんまりだったなあ……」
美術館に行ってこんなことがあった場合、大抵はその感情を抱いたまま放置してしまうと思います。
そこで、そのまま放り捨ててしまうのではなく、一旦留まって考えることが大切なのです。
「自分はこの展示がなんだか合わなかった、好きじゃなかった」と思った理由を考えることで、逆に自分の好みや次の方針を設計していくことができるのです。
原因を探ることで、例えば「自分はモノをただ描いたような絵画が苦手だ」という理由を導くことができますし、「次は人物画や風景画に挑戦してみようかな」と新たなジャンルに挑むきっかけにもつながります。
響かなかった原因と解決策
「いちいち理由を考えていくのは面倒だ!」と思う人も中にはいらっしゃいます。
そのため、響かなかった理由でありそうな原因をいくつか提示しておきます。
紹介する理由に当てはめるだけで、考えるのが楽になると思うので、一緒に原因を探っていきましょう。
ケース1.何がいいのかわからない
アートは、まず直感的に「なんかいいな」と思えることが大切です。
しかし、別になんとも思わない、何も感じないアートも中にはあると思います。
そのような場合は、身近にあるパッケージのデザインに触れてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。絵画や彫刻よりも比較的馴染みやすいのではないかなと思います。
お菓子の箱やCDのジャケットなど、どんなデザインでもいいです。
例えば、パッケージのデザインは、『商業芸術』とも呼ばれるように何らかの意図があります。売るため、食べてもらうための魅力的かつ戦略的なデザインです。
また、アートとデザインは、分類がなかなか曖昧です。決定的な違いがあるのかもしれませんが、個人的にはほぼ同義でいいんじゃないかと思っています。
何がいいのかわからないと、自然に離れていってしまいます。最初の難易度は低く、背伸びしない、無理をしないことが大切です。ゆっくり、ゆっくりと触れ合っていきましょう!
ケース2.アートの雰囲気が好きじゃない
「昔の絵ってなんか肖像画ばっかであんまり楽しくない」
アートが持つ雰囲気が苦手な人もいると思います。
そういった感想を抱いた場合は、年代や流派を変えてみてはいかがでしょうか。
絵画にも『印象派』『キュビズム』『ダダイズム』など、様々な種類があります。
「直感」で感じるより先に「知る」ステップに飛んでしまっていますが、それはそれでアリです。一番てっとり早いやり方は、企画展のチラシを見ることです。
美術館のインフォメーションコーナーには、ほかの美術館で開催される様々な企画展があります。企画展は、流派や作家を元に構成されることが多いため、チラシを眺めるだけでどんな絵の雰囲気が好きかを知ることができます。
個人的には、『チラシミュージアム』というアプリがおすすめです。
手軽に開催されている、あるいは開催予定の企画展のチラシを一気見することができます。
このように、もし絵の雰囲気でなびかなければ、様々な絵を目にして自分がいいなと思う絵の雰囲気を見つけましょう!
ケース3.絵そのものが苦手
「絵そのものが苦手」という人もいると思います。
先ほどの「何がいいのかわからない」にも少し関連するのですが、絵ばっかりみているとなんだか疲れてしまう人に向けて提案するのは、立体や建築に触れてみるということです。
立体というのは、主に『ブロンズ像』や『石膏像』なんかが挙げられます。近年だとフィギュアのような芸術もあり、立体作品のジャンルもどんどん増えています。
中には商品として、ガチャガチャなどになっているアートもあるため、実際に触れてみることでいいところを見つけられるなんてことがあるかもしれません。
また、建築に関しても一種のアートです。
近代的な『モダン建築』から日本古来の『木造建築』まで、造形はもちろん装飾なんかも立派な芸術です。
このように、建築はアイデアと表現の塊でもあります。美術館や図書館なんかは特に非日常的な空間が表現されていることが多いため、建築に実際に触れてみることで、感性を養うことができるのです。
まとめ
自分に響くアートに出会えないことはよくあります。
ただ、そのまま分かり合えなくて放置、というのはとてももったいないです。
そうなってしまった場合は、どうして好きになれなかったか、今一度原因を探ってみることで、今後のアートとの触れ方に活かしていきましょう。
アートを無理して鑑賞するのは苦行です。
楽しく教養をつけていくためにも、視野を広げてお気に入りを探してみましょう!