ビジネスパーソン必読! 「アート×ビジネス」本5選

こんにちは!
教養派アート入門メディア『3L museum』を運営している、白くま館長@3Lmuseum)です。

昨今、「アートは仕事やビジネスに活用できる!」と耳にするようになりましたね。

おそらく、この方向性はITや技術が進歩したとしても、今後長い間変わることはないでしょう。

3Lmuseumでも、いくつか「アート×ビジネス」のテーマの記事を書いて紹介していますが、やはり効率よく要点を把握できる内容で構成するよう心がけています。

しかし、「アート×ビジネス」のテーマを仕事に活かそうとするには、要点を把握するだけでは足りず、本や論文などを読んで深く理解することが重要になってきます。

内容をちゃんと理解するということは少しハードルが高そうに思う人が多いかもしれませんが、逆に言えばちゃんと理解している人はごく少数ということです。

館長

これは館長の意見ですが、実はそこまで難しくなく楽しみながら読み進めることができ、しかもリターンが非常に大きいと考えています。

そこで今回は、「アート×ビジネス」という文脈でおすすめの本を5冊、厳選して紹介します!

どれも少しずつ違った観点から考察しており、理解が深まること間違いなしです。
ぜひ、気になった書籍が見つかったら読んでみてください!

目次

アート×ビジネスの本5選

『13才からのアート思考』

まず紹介したい書籍が、『13才からのアート思考』です。

こちらは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

本書では、ほとんどの現代人が「自分だけのものの見方・考え方」の喪失に気づいていないことに対して警鐘を鳴らしています。

話題の企画展で絵画を干渉した気分になり、高評価の店で美味しい料理を味わった気分になり、ネットニュースやSNSの投稿で世界を知った気分になり、LINEで人と会話した気分になり、仕事や日常でも何かを選択・決断した気分になっている。しかし、そこに「自分なるの視点」は本当にあるでしょうか?

『「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考』より引用

現代の日本人は、その国柄のせいもあってか、自分で物事を考えて計画・決断をして行動することが苦手だと言われています。

仕事において自分で考えて決断する力を伸ばしていけないとなると、昭和・平成と比較して不安定な令和の時代だと少し厳しいものがあるかもしれませんね。

この本では、ピカソやマティスといった1900年代の美術史において世間の常識に囚われず、自分の心と世界をよく観察し決断して成果を納めた6人のアーティストを彼らの思考とともに紹介しています。

そして、それを元に現代に求められている「思考力」を高めることができるような構成になっています。

館長

令和の時代にこそ、知っておきたい内容がこの本には書かれています!

『観察力を磨く名画読解』

アートを観察し分析する力は、仕事にも多いに生かすことができる

自分の主観から一歩離れて考える洞察力、重要な情報を引き出す質問力はアートを観察する方法を習得することで高めることができる

そう主張するのは『観察力を磨く名画読解』の著者、エイミー・E・ハーマンです。

著者は14年以上の”アートによる知覚の技法”を大学・大手企業・病院・そのほか数多くの団体に対して教えてきた実力者です。

医大生に著者のアート観察ワークショップを体験させたところ、体験していない学生よりも診断能力が56%向上したという実績の持ち主でもあります。

本書では、それを元に始めた彼女の活動によって明らかになったエビデンスと、実際に観察力を向上させる方法がワークショップ形式で紹介されています。

館長

本書を読むことによってあなたも、ずっと目を閉じて生きてきたことに気づくはずです

『ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』

この本の著者は、海外ではベストセラー作家として有名で、TEDで講演もしているダニエル・ピンクさんです。

本書の面白いところは、令和は今までの思考の殻を破った「新しいことを考え出す人の時代」だと定義した上で、そういった「突出した個人」が持つ「6つの感性」の磨き方が示されていることです。

その6つの感性とは、デザイン」「物語」「全体の調和」「共感」「遊び心」「生きがいです。

そして、これからの時代はこれらを身につけることが「まともな給料をもらって、良い生活を送るために不可欠になってくる」と主張しています。

これだけ聞くと、「そんな胡散臭い6つの感性で成果が上がるのか?」と思ってしまいますよね。

しかし、なんと本書の冒頭の推薦文はマッキンゼーカンパニー元日本支社長でビジネス会で強力な影響力を持っている大前研一さんが書いております。そして、私たち日本人に警鐘を鳴らしているのです。

館長

本書で取り上げられてる6つの感性については驚くほど詳細に、そしてわかりやすく面白く解説されているので、間違いなくおすすめの1冊です!

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』

海外でアートに携わる職種の人たちから「ここ数年で美術館に訪れる顔ぶれが変わった」といった内容を冒頭に触れて始まり、これからの時代の仕事では論理だけでなく、美意識をはじめとするクリエイティブセンスが必要不可欠になってくることを主張している本です。

「アート×ビジネス」の代表的な本であり、その重要性を深く理解できる1冊です。

以下の記事の中盤で、本書の内容の一部をわかりやすく噛み砕いて説明しているので、ぜひ参考にしてください。

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『ピクサー流 創造するちから』

唯一無二のアニメーションと技術でディズニーと提携し、当時大不振だったディズニーを救った企業、ピクサーのことはみなさん恐らくご存知でしょう。

では、「ピクサーの初代社長の名前を答えてください」と言われたらほとんどの人が答えられないのではないのでしょうか。

本書はピクサーの創業者エド・キャットマル元社長自身がその半生を綴りながら、どのようにして世界トップクラスの創造性を誇る大組織を作り上げたのかを、皆さんもご存知の豊富な実績と徹底的に客観的に分析されたエビデンスを元に明らかにしている本です。

本書をおすすめする理由は以下のとおりです。

まず、組織にユニークな創造力を宿すことが成功するために必須になっているからです。

つまり、「がむしゃらに努力すれば報われる」という時代は過ぎてしまっているということです。

加えて、今後は個人が社外でも複数の少人数のチームを組んで活動をする機会が一層増えてくると予想されています。

だとすれば、チームを創造的にデザインする力、及びクリエティビティとは何なのかに対する理解をしている人には多くの価値が生み出せるようになるということです。

この本では「Toy Story」をはじめとする皆さんもよく知っている作品を取り上げながら、「どのようにしてほかにはないユニークで世界中の人々を惹きつける魅力的な作品を作り上げてきたのか」が解説されています。

館長

きっと楽しみながら読むことができるはずです!

まとめ

おすすめしたい「アート×ビジネス」の書籍を5冊紹介しました。いかがでしたか?

今回の紹介した書籍をまとめると以下のとおりです。

・13才からのアート思考
・『観察力を磨く名画読解』
・『ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』
・『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』
・ピクサー流 創造するちから

「アート×ビジネス」のテーマだけでも、実に様々な切り口があることに驚いた人もいたと思います。

逆に言えば、それほどこれからの時代を生き抜くために身につけるべき分野だとも言えるわけです。

特に「ハイ・コンセプト」は日本ではそこまで有名になっていませんが、試しに1冊読んでみたいという人にもおすすめできる本です。

本書には「知っておくべきなのに、ほとんどの日本人が理解できていない事実」がたくさん書かれているので、ぜひみなさんも知っておいてほしいと思っています。

もちろん、どの本も自信を持っておすすめできる今の時代に読むべき良書となっています。

館長

気になった内容の本があれば、ぜひ手に取ってみてください!

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この記事を書いた人

1996年生まれ。大学卒業後、美術館でナビゲーターとして教育普及に従事。教養としての芸術を広め、芸術に対する価値観やイメージをアップデートしたいという想いから、2021年3月に「3L museum」を開設。牛乳キャップやチロルチョコの包み紙など、芸術的価値があると感じるモノの蒐集が趣味。




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